犬の股関節形成不全(股関節形成異常)

股関節形成不全とは、太ももの骨と骨盤とを結合する股関節がうまく作られず形が異常になってしまう、発育や成長の異常です。

この病気は小型犬より大型犬に多く発症します。

【症状】歩き方や座り方の異常

軽度の股関節形成不全の場合は、ほとんど症状が見られません。

股関節形成不全は突然発症することが特徴的で、多くは片側に発生しますが、時に両側で発生します。
生後6か月頃から症状が見られるようになります。

痛みを訴えるようになったり歩きにくくなります。
歩き方はフラフラとふらついたり、よろめいたりします。
歩くことや階段の昇降を嫌がったり、頭を下向きにして歩いたり、腰をふらつかせて歩いたりするようになります。

散歩の途中で動かなくなって座ってしまうことも多くなります。
その座り方も特徴があり後股をうまく折りたためず伸ばして座るようなだらしない座り方をします。

寝ている状態が多く起き上がるのが困難になることもあります。

【原因】7割が遺伝

発生する7割には遺伝が関係しています。
軟骨などを支える結合組織や股関節周りの筋肉、股関節の骨格に遺伝的な影響があるためです。

ゴールデンレトリーバーやラブラドールレトリバー、ジャーマンシェパード、ニューファンドランド、ボルゾイなどの大型犬は、4か月から一年にかけて急激に成長し、体重が増加し骨格も急成長するため、股関節に大きな負担がかかります。
そのため、股関節形成不全は小型犬より大型犬に多く発症していることが分かっており、症状も重くなると言われています。

また、肥満や過度の運動により異形成を起こしやすいことも知られています。

【治療】痛み止めや、場合によっては手術

ほとんど触診や歩き方によって判断できます。
2歳頃までには、X線で確定的に診断することもできます。

症状が軽度で、成長期の場合は安静にして様子をみます。
その際には、運動制限をしたり肥満に気をつけるなどして、正常に成長するように見届けます。
1,5歳前後になると、関節の緩みが少なくなり関節が安定してきます。

症状が進行していて痛みを伴う場合には、投薬治療を行います。
アスピリン、サリチル酸といった痛みに作用する鎮静剤や抗炎症剤を投与します。
その際にも、食事と運動制限をし、症状の悪化を防ぎます。

症状が重い場合には、外科手術が行われます。
骨盤の3か所の骨を切断する方法や、恥骨筋を切除する方法がとられます。

【予防】肥満を予防する

股関節形成不全の原因の一つには、肥満があります。
そのため肥満をさせないよう食事をコントロールすることが最も大切です。
他にも、湿度が高かったり気温が低いと症状が悪くなることが多いので、寝床を温めてあげることも必要です。

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